書評: 基礎からわかる英語リーディング教本
- タイトル: 基礎からわかる英語リーディング教本
- 著者: 薬袋善郎
- 総評: 90 点
- 読書開始: 2018/11/26
- 読書終了: 2018/12/31
- リンク: https://amzn.to/2QZyyWu
TL;DR
- https://youtu.be/jbc-UMvbhGU?t=503 の問題の意味が理解できる
- 英語のリーディングに基礎力がある人は読む必要なし
- 僕は高校受験の時に結構がっつり勉強したので、基礎力あると思ってたけど実際は全然なかったw
- フィーリングで読んでる人は買うべき
- 日本語の内容知ってると英語の中身わかるけど、英語で新規の文章読むとイマイチわからんという人は読むべき
- 僕の中でのボーダーラインは
- GCP とか AWS とかオープンソースのドキュメンテーションを読む時にどういう設定にすべきかが英語だけで理解できる人なら読まなくてもいい
- ただ今までの経験上これはこうでしょっていう予想を交えながらコンテキストがあってる状態で読めるってのは英語を読めてるとは思えないのでそういう人は買うべきw
- 過去分詞を使った名詞修飾が理解できる
- the car driven by the man, the driven car みたいな動詞の過去分詞形を形容詞または修飾語っぽく使えるようになる
- He is a man newly come to the town みたいな文章の "come" がどういう役割をしているのかわかるようになる
- if, that, whether を使った名詞節を訳せるようになる
- of which S + V や which S + V + 前置詞みたいな英語でよく見る表現をフィーリングで読み取ってる文章の構造が理解できるようになる
- その男性が運転している車を関係代名詞を使わずに表現できるようになる
- 関係副詞について理解できる
TL;DR とか言ってそれなりのボリュームになってしまったw
フィーリングで英語を読む
僕の実体験を交えた書評になりますが、僕は GCP とか AWS のドキュメンテーションを英語で読む時、結構内容理解できている方だなーと自分では思っていたのだけれども、やはり英語でよむ速度は遅いし、何より日本語での技術的バックグラウンドがあるので最終的な答えに対してある程度の予測を立ててそこから内容を理解している感じでした。つまりフィーリングによる読解。 正直コレだと内容を理解しているっていうよりかは、自分の中の答えを確定的なものにするために読んでいるので期待込の読書って感じになる。なので、まっさらの文章とかドキュメンテーションになると "結局これはどっちなのか、できる?? or できない??" ってのがちょいちょい出てきたりする。そういうフィーリングで読んでる人にはぜひともオススメな本です。
文法の構造を正しく理解する
過去分詞の訳し方について、ページを割きながら重要性を示しながら解説してくれるのだけれども、そこがすごくおもしろかった。今までこの過去分詞の動詞が何を修飾しているのか、それとも動詞なのか、ってのがイマイチわからず前後の文脈で読んでいたのだけれども(っというかそもそもその事自体にこの本を読むまで気づけなかった)、過去分詞の名詞修飾についての理解が深められるようになった。それだけでも読む価値あるかなと。
単語の意味を考える
make は元来 ~を生み出す という単語の意味ですが(異論は認めるw)、"make use of" となった時に、使役動詞 + 前置詞として訳すのか元々の make の意味で訳すのかそれとも慣用句的な意味で使うのが正解なのかという動詞の使い方について検討できるようになる。(ちなみに上記の例は make use of = 使用する use と同じ意味) 英語でなにか読み物を読んでいる時に意味が通らない時に、使い方が間違っているのかもと検討することができるようになる(なんとなくしかわかっていないのにスルーしてわかった気になるのを防げるw(僕はスルーしてることにすらこの本を読むまで気づけなかったです))。
例文(この文がスーッと正しく区切れて、先行詞がなにできちんと訳せるならこの本は読む必要ないかも):
He saw a game the rules of which he was quite ignorant of.
この時、文章を "He saw a game the rules / of which" で切ると、一応
- He = 主語
- saw = 動詞
- a game = 目的語
- the rules = 目的語 or 保護
という文章構造を作れなくもないけど、see は SVOO, SVOC とは使えなくて、SVOC で使う時は必ず SV+O+as+C のように as を挟まなくてはいけない。よってこれは SVO なのではないか、と考えられるようになる。
練習問題
この本は読み進めながら練習問題を解いていくのだけれども、練習問題の解説がとても秀逸。また解説ページに本書のリファレンスが書いてあるのでどこに戻って読めばいいかってのがわかるのがいい。 ただし出てくる単語のレヴェル、文法上のひっかけ問題みたいな(e.g: That dance is becoming very popular among young people has been proven by nationwide survey. これの That は何になるか、ちなみに形容詞 That であのダンスと訳すわけではありません)のも出てきて結構難しい。著者のオススメ的には 10 回練習問題を解いて体になじませるそう。文法と公文理解を理解できる状態にするのではなく、身につける状態にするためというスタンスでした。
ダメなとこ
- kindle 版がないw
- ただし本章、練習問題、解説と結構ページをまたいで行き来することが多いので、kindle なくてもいいかも
- 索引がちょっと弱いw
- 解説ページに本章へのリファレンスがあるのであまり索引使わないけど、実際に自分で本書とは全然関係のない英文を読んでいる時にどこ開くべきかがややわかりづらいので自分で Index 作るほうがいいかもしんない
総評
練習問題解きながら読んでたけど、もっと集中力ある人なら 1 ヶ月もかからんかも。いずれにせよ練習問題をきっちり練習することが大事。